昔のこち亀を振り返ってみる
−昔のこち亀を振り返ってみる−


 連載20年、話数にして1000を軽く超え、まさに国民的漫画といえる『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。

 しかし、この栄光はすでに過去のものであり、近年は完全な駄漫画になってしまったと嘆く声が多い。
 かくいう珍獣も、コミックスは1〜80巻まではほぼ全て所持し、とくに20〜50巻のあたりは大好きで、昔は飽きもせず繰り返し繰り返し読んだものです。 しかし最近はコミックスを買うこともなく、ジャンプに載っているものも読まないことが多くなってしまった。
 

 しかし、昔のこち亀は本当におもしろかったんです。(うДT)
 

 もしかしたら、今のこち亀だけを見て判断してしまい、昔のこち亀を読む機会まで失っている人はいないだろうか。
 そう思うと、悔しくてたまらないものです。

 昔のこち亀はとにかくキャラが凄まじく、途中からはすっかり常識人になってしまった中川や麗子も、初期の頃はとんでもないことをしていました。
 とくに中川などは、第一話から登場していますが
 

 

 登場早々、ダーティー・ハリーの真似をして車を狙撃

 いやあ、なんて好感が持てるキャラなんでしょうか
 

 麗子も、やはり初期の頃は普通ではなく
 

 

 車で派出所に突っ込んでくるというのが初登場。

 挙げ句
 

 

 「ちょっとアクセルふんだだけで すぐ100キロでてしまうのよ やあねぇ この車」
 

 反省の色がないばかりか、車に責任転嫁。
 中川と同じくらいブッ飛んだキャラでした。
 

 また、珍獣が個人的に好きなのが、交機の本田。
 バイクに乗った時と降りている時とで人格が変わることで有名な人ですが、この人もやはり、初期の頃は凄かった。

 初登場時は、そう、信号無視か何かの車に衝突コースでつっこんでいき、慌てた運転手が車を停止させた所で車に乗り上がり、フロントガラスを蹴破って一言、「免許証!」
 かっこいいバイクアクションとキャラクターにしびれたものです。
 しかも、永ちゃんの曲を聴きながら勤務という強者っぷりで、運転手に「いい曲だろ あんた永ちゃん好き?」
 この時、運転手が「いえ あまり……」と答えてしまい、本田は思わずこの顔
 

 

 こっ 怖ェェー!!

 これはマジギレしてますよ! まさに大魔神のごとき形相です。挙げ句、
 

 

 「てめえなんか免許取り消しだ! もう一度 教習所へいってこい!」
 

 音楽の趣味があわないという理由で免許取り消し!

 これですよ。この理不尽な展開とパワーこそが、こち亀の真骨頂でした。
 

 さらに、すっかり堅物でイメージが定着しているであろう大原部長だって、初期の頃は
 

 

 下着一枚で両さんと一緒に札束の中をローリング!
 

 このように、初期のキャラクター陣は今と違い、めちゃくちゃなことをしていたのです。
 そしてそれはなにもメインキャラに限らず、サブキャラにもいえることでした。全部挙げればキリがありませんが、例えば
 

  

 アラレちゃんの入れ墨をしているヤクザの組長とか。
 

 こういう、一般人の頭脳ではとうてい考えられないようなキャラとギャグが満載の漫画、それがこち亀でした。

 そして、こんな凄いキャラがそろっているなかで、最も凄いのはやはり、われらが両さんでした。
 昔の両さんは、とにかくパワフルで
 

 

 地獄を征服したり
 

 

 ドラクエIVを10時間で解いたり
 

 

 公園で昼寝していたら脱毛されたり
 

 

 突如 忍者になったり
 

 

 歯でポルシェを持ち上げたり。
 

 何度読み返しても痛快な笑いを与えてくれる存在、それが両さんでした。
 

 とくに、個人的には50巻代が大好きで、爆笑必死の話ばかり収録された55巻や、こち亀全話で最も人気のある話の『浅草物語』が収録されている57巻など、 何度も何度も何度も読み返したあたりです。

 というわけで今回は、55巻のなかから1話選んで、当時のこち亀がいかに凄かったかお伝えしてみようと思います。
 


 

突発レビュー!
−両さんの減量(ダイエット)作戦の巻−


 

 両さんの減量作戦の巻……。
 まあつまり、両さんがダイエットに挑戦するという、そのまんまな話なのですが、ちょうど珍獣もいまダイエット中だしなんかネタにしやすいので、これでいってみようと思います。
 

 いつものように、両さんが派出所でやきそばを食べている時の、麗子の一言から全ては始まりました。
 

 

 「両ちゃん さいきん太ったんじゃない!?」
 

 太っていることを自覚している人にとって、これは言われると非常に傷つく言葉ですが(*微妙に疑問系になってるとこが特に) 両さんの場合 自覚がないので、「ははは バカなことを言うな!」と、最初は相手にしません。

 しかし、麗子に加え、中川や部長にまで「太ってきた」と言われ、両さんもなんだかそんな気になってきます。
 そして、
 

 

 中川「体重は いま何キロですか?」
 両さん「75キロくらいかな?」
 

 75キロといえば、ダイエット始める前の珍獣がそれくらいでした。
 両さんの身長設定はたしか珍獣より若干低めですから、これは確かにダイエットが必要な数字といえます。
 ダイエットした方がいいのか……、そう思いはじめた両さんに、中川と麗子がとどめ。
 

 

 「両ちゃん 女性ホルモンが少ないから絶対ハゲるわよ! ハゲでデブは最悪よ!

 

 いや待て。
 

 仮にも両さんは麗子の先輩かつ上司ですよ。ハゲでデブは最悪よて。言葉がキツすぎます。もう少し言い方ってもんはないものかと。

 しかし両さんはこれを真に受け、
 

 

 10年後の予想図。
 

 そして、「ここままではまずい!」と、麗子にダイエット指導を頼み込みます。

 ダイエットといえば食べ物がからんでくるので、両さんには不可能っぽいと考えた麗子は最初 断ろうとしますが、両さんの真剣な態度に、半信半疑ながらも一応 引き受けます。

 そして――……。
 

 

 昼食前の両さん。やつれすぎ!
 しかしこの直後、言葉通り漫画のようなタイミングで、昼食の出前がやってきます。
 

 

 今日の昼食はハンバーグランチ。
 「昼食は500円以内に……」と注文に悩んでいることが多い両さんにとって、かなり奮発したランチといえるでしょう。
 もちろんのごとく、さっそく食らいつこうとする両さん。
 とても嬉しそうです。

 しかし
 

 

 「ハンバーグは高カロリーの代表よ!」と、麗子が取り上げてしまいます。
 

 ひでえ……なさけ容赦ねえ……。

 さらに、暴挙はこれにとどまらず
 

 

 「ご飯の量も多い! 1/3で十分!」
 

 ひ ひどすぎる! (つД`)
 

 

 「フライドポテトもダメ! ビタミンCをとりすぎるわ」
 

 …………!!?

 え!? ビタミンCはダメってどういうこと!? (*д) ゜゜
 すげえ、ビタミンCはダイエットの大敵!? 初めて訊いた! マジかよ!
 

 

 「さあどうぞ! 食べていいわよ」
 「キャベツしかのこってないぞ!」

 

 両さん、ごく当然の突っ込み。
 いくらダイエットとはいえ、これはひどい。
 

 ていうか麗子よ、出前を注文する前に、両さんが何を注文するかチェックしろよ!

 ものが来てから取り上げるなんて、金銭的にも、両さんの精神的にもいじめじゃねえか!
 

 当然 両さんも「ハンバーグライスがキャベツライスになってしまったぞ!」と激しく抗議しますが
 

 

 「両ちゃんの場合 一日1500kcalにおさえないとダメよ!」
 

 そうそう、1500/日は健康的に痩せられる理想的な数値っておい!
 

 ↑のキャベツライスのカロリーは、どう考えても100kcal未満だぞ!!
 

 1500/日と言っておきながら、100/1食しか与えないのが麗子なりのファンタジーなのでしょうか。

 ありえねえ。
 

 これだけでも十分 陰湿ないじめのごとき所行なのですが、麗子はさらに「外食は今日で中止ね! 明日からわたしの手作りで薄味のダイエット食を用意するから」と一言。
 本格的に両さんの食生活管理に乗り出します。

 普通のシチュエーションだったら、麗子のような美人に手作りの食事を用意してもらえるなどハァハァもんなのですが、今回はダイエット目的なので、そう悠長なことは言ってられません。
 しかし、今現在実際にダイエットをしている身として、麗子がどんなダイエット食を作るのか? それはとても気になる所です。
 では、その驚異の実態を見てみましょう。

         ↓

 
 

 ………………、
 ………………。
 

 いッ、いや! いやッ!! (゚∀゚;≡;゚∀゚)

 麗子あんた「手作り」って言ったじゃん!

 これ明らかに買ってきて洗っただけでしょ!
 

 

 「そうだ! もう一品あったわ」
 

 ホッ。よかった。
 どうやらキュウリは栄養バランスをとるためのサラダのようなもので、ちゃんとした料理もでてくるのですね!

 さあ、いったい何が出てくるのか、楽しみだなあ。ドキドキ、ワクワク。
 

 

 「はい! お豆腐! おしょう油はなしね!」
 

 ………………、
 ………………。
 

 ……麗子、お前もう故郷(くに)に帰れ。('A`)
 

 こんな生活を強いられた両さんはすっかりやつれてしまい、半ば自我を失って犬のフンを花林糖と勘違いして食べかけかたり、
道ばたに落ちていたハンバーガーを犬と取り合って負けたり、散々な目にあってしまいます。

 しかし、それでもなんとか、ふらふらになりつつもパトロールを終え、派出所に帰還。
 待っていた昼食は
 

 

 「先輩のお昼はそこにあります コンニャク1枚
 

 ………………、
 ………………。
 

 麗子、お前、手ェ抜きすぎだろ……(涙)。

 中川も、なんか、ナチュラルに「コンニャク1枚」とかいってますが、麗子のやり方に疑問を感じないのでしょうか。
 他人事だからどうでもいいのでしょうか。両さんは目に見えてわかるほどやつれているのに。
 まったくひどいヤツらです。

 だから、両さんは思わず
 

 

 部長の天丼を盗み食い
 

 しかし、当然ながら思いっきりバレてしまい(というか目撃されていた)、部長と口論になる両さん。
 麗子のやり方がひどすぎると両さんは訴えますが、部長には「そうやってすぐ人のせいにするのがお前の特徴だ!」と反撃されてしまいます。

 いや、マジで麗子のやり方はひどすぎるが。

 いずれにしても、両さんに痩せられるはずがないと思っている部長は、ついこんなことを言ってしまいます
 

 

 「おもしろい! もしやせたら1キロにつき1万円あげようじゃないか」
 

 両さんの一番の理解者なのですが、時々 両さんはお金がからむと人が変わってしまうことを忘れてしまうおちゃめな部長です。

 そして、お金とプライドを賭けた、両さんのダイエット作戦が始まります。
 さて、そのダイエットの方法とは!?
 

 

 「一日水一杯の生活じゃ ほとんど植物といっしょだ…」
 

 が、頑張りすぎだーー!! (((゚Д゚;)))

 本当に死ぬ前になんとかやめて欲しい所ですが、あろうことか、部長が
 

  

「いやあ! ラーメンおいしそう! この店のギョウザが最高!
 ほら 両津くん見たまえ! このギョウザ! 東京で一番うまい店からとりよせたんだ!」
 

 

 子供か。
 

 部長、おもしろすぎます。
 

 部長の陰湿な誘惑攻撃。
 ふだんの両さんならかるくノックアウト……、かと思いきや、今回はお金が絡んでいるので、誘惑にも強い両さん。
 仕事に逃避することで部長を無視しようとします。

 そうなると、まずいのは部長。
 そこで彼は、ある作戦を決行します。
 では、その驚くべき作戦の全容をご覧ください

   ↓

 
 

 
 

 
 

 

 部長すげーーーっ!!!
 

 すげえ。ほんとすげえ。すげえよ……アホだよ……。

 もうほんと、こういう時の部長って本当に楽しそうです。最高です。
 

 

 見てくださいよこの顔!
 もう、まさに小学生
 

 ていうか、「天井にスパイダーマンが!」はないだろ!

 もう、本当に部長、おもしろすぎます。腹いてえ。
 

 

 「きたね〜〜っ!!!」
 「今のひとつで 300kcalは増えたぞ!」
 

 いっこ300kcalの餃子ってどんな餃子だ!? (;д)   ゜゜
 

 もう、部長があまりにも幼稚卑怯なので、両さんは最終兵器を持ち出します。

     ↓

 

     ↓

 武装 練! 金!!

     ↓
 

 
 

 軍配は両さんにあがりました。
 

 そして、時は流れ…………。
 

 

 「えーーっ? 体重が40キロになったんですって!?」
 

 両さんすげえ! (つД`)
 

 60も50も割り、40!
 いったい両さんはどんな姿になってしまったのか。この直後、変わり果てた姿の両さんが現れます。

 では、覚悟してご覧ください。

       ↓

 

 

 
 

 ヤベーーーッ!!!
 

 両さんのげっそり具合もさることながら、麗子の「きゃあ」も効いてます。もう化け物 扱い!
 

 

「ぶ・ちょ・う…
 見・て・40・キ・ロ・わ・つ・て・38・キ・ロ・に… な・つ・た
 こ・れ・で・37・万・円…」

 

 もう話し方までヤバい。
 今すぐカロリーを摂ってもらいたいものです。ほんとヤバい。(つД`)

 そもそも、こんな状態ではロクに勤務だってできないでしょうに、ここまでやってしまう、やらせてしまう派出所のメンツ。なんて素敵なんでしょう。
 

 

 珍獣は、昔のこち亀が大好きです。

 本当に、本当に大好きです。 。゚(゚ノД`゚)゚。


 もどる